【ときめきに死す】1984年日本映画 感覚的最高傑作森田芳光監督

Drama.ドラマ
感覚的な素晴らしさと聴覚に働きかける響き
無表情な面々、無機質な部屋、少ないセリフ、異次元や異空間にいるような印象的な挿入曲、2つの異なる場面が交錯しながらストーリーは淡々と進んでいく。
外の景色は美しく、動的でありこれは現実の日本であることははっきりとわかる。
一つ目のストーリー:場所は北海道の田舎の村、渡島駅で大倉(杉浦直樹)は男を待つ。
大倉はベン・ケーシーやドクター・キルデアに憧れた歌舞伎町の医者
婿養子で離婚により職を失った時、謎の組織からの依頼で大金である男の世話役を引き受けた。
男の名は工藤(沢田研二)、無口で話が噛み合わず会話にもならない。デザートを食前に食べ、ひたすらトレーニングに励む。
そしてあとから派遣されてきたコンパニオンの梢(樋口可南子)
奇妙な共同生活が始まり、3人の中で不思議な感情が芽生え始める。
2つ目のストーリー:謎の組織のコンピューターを操る少年が、大倉、工藤、そしてふたりのために用意する女のデータをはじき出す。
威圧感のある組織の会長は谷川、副会長の中山が少年にコンピューターを操作させている。そして刺客のような風貌の新条。何か大規模な陰謀があるようだ。
言葉による説明が一切ない。
日々の生活や村の景色の変化していく様子を追いながら、徐々に明確になっていく全貌、計画決行の日は近い。
工藤に課せられた任務とは、、、、、次第に明確になってくる。
工藤の部屋は無機質のようであるが都会的な造りで椅子やライトのデザインが今見てもスタイリッシュだ。
飴玉が詰まった大きな透明の瓶を転がして梢に差し出すシーンは森田芳光監督の『家族ゲーム』の名残りのようであり、トレンディードラマの先取りのようでもあリ、こだわりを感じる。
音楽センスも、挿入のタイミングもとてもいい。
沢田研二、杉浦直樹、樋口可南子、組織面々の無表情だが伝わる名演技に加え、脇役はでワンシーン宮本信子や岸部一徳が登場している。笑顔の無い映画だが面白いのだ。
《多分、、、》
工藤の生い立ちや、任務を引き受けた理由は何も語られていないが、途中で受け取った箱を持って家族に会いに行くシーンがある。
箱の中は報酬か、貧しい部落のようだったので経済的事情か、皆同じ服を着ていたのは宗教的な問題があったのだろうか。
公開当時映画館に足を運び、今でもパンフレットを保管しています。鑑賞したときの自分の年齢や環境が好みにあっただけかと思い以降何度となく観てもやはり不変に心に響く映画。好きな日本の映画を聞かれるとまず出てくるのが『ときめきに死す』ですが、明解な内容がお好みの方には不評かもしれないので、万人にお勧めとは言い難いです。
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