【受験のシンデレラ】2008年邦画 子供や受験生がやる気を起こす珠玉の名作は貧困と余命も深いテーマ

Drama.ドラマ
《貧困家庭と受験と末期癌の3つのテーマ》人は困難に直面した時どう立ち向かい強く生きるかを考える
2005年、コンビニで購入品の精算の際、1円足りなかった少女は1個づつ支払うことで2円浮かせた。
少女の名は遠藤真紀 (寺島咲)。
自宅の小さな古めかしい洋品店の奥でろくに働きもせず浪費家でだらしのない母(浅田美代子)と二人暮らし。
母子家庭で、経済的事情や結婚を夢見てお金を稼ぐため高校を1ヶ月で中退。
ある日行きつけのコンビニで好物のマーブルチョコを買いにきた五十嵐透 ( 豊原功補)と出会う。
五十嵐は月謝の高い進学塾のカリスマ講師で東大者を多数出し実績を積み重ねていた。
その日は友人の医師小宮(田中実)から癌で転移があり余命宣告を受けていた。
金に糸目はつけないから治せと詰め寄る五十嵐に、小宮は人は100%死ぬのだから、残りの人生を密度を上げて生きる提案をし「命と向き合う」(監督の和田秀樹が著者のひとりである)本を渡したのだった。
五十嵐は塾の講師を辞め、真紀に東大合格をさせようと決意。
まずは高等学校卒業程度認定試験(2004年までは大検)クリアを目指す。
教科書を使わない勉強法など自分の知る受験勉強のノウハウを伝授し、力をつけていく真紀。
真紀は無事合格できるのか、、、、、余命が近づく五十嵐の運命は、、、、
《真紀は魅力的な女性だ》
貧しくても前向きに生きられる強さがある。落ち込んでもそれをバネにしてさらに跳ね上がる。そして頑固だ。
結婚を夢見て10万円貯めた時に、ボーイフレンドの祐太に罵倒され振られたが、クヨクヨ引きずらず東大合格に目標を変えた。
せっかく貯めた受験料を母に勝手に使われても、責めることはせず、仕事を増やすことでカバーし始めた。
「先生』と呼べという五十嵐に『おじさん』と呼ぶことに徹した。
授業料を受け取ろうとしない五十嵐に対し自分が払える精一杯の500円玉を払い続けた。
きちんと自分の判断で物事にけじめをつけている。
くどくどと状況を話し同情を買うような事や、安易に五十嵐からお金を借りようとしない。
女々しさが無く男気が気持ち良い。
だから職場の皆からも可愛がられるのだ。
《カリスマ講師五十嵐》
金儲け主義がエスカレートしていたが、余命宣告や真紀と出会ったことで、貧しかった頃の昔の自分に戻っていく。余命を真紀の新たなる人生スタートのために賭ける五十嵐。
無愛想だが、ちょっとした優しさや、マーブルチョコが離せない子供のような面が余計に印象に残る。
性別も年齢も違うが真紀ではあるが自分と似た共通する部分を感じているようである。
身寄りのない孤独な人間が、病状が徐々に悪化しモルヒネを増やし一人苦痛に耐える。
医師の小宮とのやり取りも鑑賞者に緩和ケアを理解させる意図も感じ奥深いものがある。
《母》
とにかく憎たらしい役を浅田美代子が見事に演じている。
貧しい家の子供に教養はいらない。時間とお金の無駄であると考える。
子供の稼ぎをあてにして真紀の受験結果よりテレビ中継で東大合格者親子の持つブランド品の方に関心がある親。
和田監督は、母の性格云々よりこの母の目を通して、今や国立大学でさえ親子でブランドを品持てるような経済的に余裕のある人ばかり増えている実態として伝えたかったように思う。
貧困家庭に学力の格差が生まれる問題は映画公開時の2008年当時から比べれば少しずつ改善されてはいるもののまだまだ解決できない社会的問題である。
 
2007年モナコ国際映画祭で作品賞、主演男優賞、主演女優賞、脚本賞の4冠に輝いた映画。
監督・和田秀樹  
2016年にはドラマ化もされています。
他の受験をテーマにしたやる気をもらえる作品は ・ドラマ(漫画)『ドラゴン桜』・実話映画『ビリギャル』2015年が有名。海外映画では『きっと、うまくいく』2009年インド映画 『落ちこぼれの天使たち』1988年アメリカ映画 『ルディ/涙のウイニング・ラン』(Rudy)1993年アメリカ映画はオススメです。
  
《感想》この映画のテーマの中に同じ問題を持つ親として、子供と鑑賞しました。
    現実にはそう簡単にはいかないシンデレラストーリーでもありますが、素晴らしい映画で、
    その影響は大きかったです。ふたりで大泣きしました。
    しばらく、マーブルチョコを買いました。
    合格はゴールでは無くスタートなので、本当の結果と呼べる状況が訪れるのは、
    もしかすると人生が終わったときなのかなと思います。
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