【ミッドナイト・エクスプレス】1978年アメリカ映画・実話・海外旅行で恐怖すぎる体験 Midnight Express

AMERICAN
《懐かしい映画を巡って
身近でも起こりうる異国での恐怖体験。
ミッドナイト・エクスプレス(深夜超特急)は「脱走」の隠語。
1970年代ビリー・ヘイズ(Billie Hayes)の身に起こった経験を本にまとめた『Midnight Express』を着色し映画化された実話。
監督・アラン・パーカー  脚本・(自ら薬物逮捕歴の経験を持つ)オリバー・ストーン  上映時間121分
《あらすじ》
1970年のトルコ、アメリカ人の若者ビリー・ヘイズはタクシーの運転手から買った2kgのハシシ(大麻)をホイルで巻きテープで身体につけイスタンブールから帰国するつもりだった。
恋人のスーザン ( アイリーン・ミラクル)も一緒に旅行していたが彼女は何も知らなかった。
ビリーは搭乗直前の検査で麻薬所持・密輸の罪で逮捕されてしまった。
気軽なお小遣い稼ぎのつもりであった。
ビリーはアメリカとトルコの法律や制度の違い、爆弾テロが増えその取締まりで出国検査が強化されていた時期であったことを知らなければ、釈明や意思の疎通ができるほどの会話もできなかった。
逮捕されてもすぐに釈放されるだろうと思っていたのだが、判決はサグマルチラー刑務所で懲役4年2ヶ月だった。
アメリカ領事館や弁護士や父親の助けも無力でしかなかった。
刑務所内は札付きの子供達も共存する小さな洞窟市場のような別世界で地獄でもあった。
孤独が全身を苦しめる中、トルコ人は口癖で「シューラ・ブーラ」、先がわからないから「適当にやれ」という。
ホモも多いし、暴力も日常茶飯事に行われている。
苦痛に耐え続け刑期終了まであと53日になったところで、突然刑期が延長され、その判決は本来終身刑だが判事の温情で30年と言い渡された。
ビリーは仲間のジミーとマックスと3人で脱獄を試みようと計画を進めたが、、、、
待っていても誰もあてにならない、もう助けも来ない。
このままここで死ぬのか、ギリシャへ逃げるか、、、
1975年、スーザンが面会に来たことでビリーはひとりミッドナイト・エクスプレスに乗り込む決意を固めた。

Midnight Express (1978) – Original Trailer↑字幕なし動画
《余談》
ビリー 役のブラッド・デイヴィスは当時29歳で、1976年(公開2年前)に結婚して、子供も生まれている。
実話ではビリー・ヘイズは一人旅であったが映画では恋人同伴の旅行だった。
恋人の名前は「スーザン」であったが、ブラッド・デイヴィスの妻も「スーザン・ブルースタイン」で同じ名前であったのはリアル感を出すためか、偶然なのだろうか。
また、ビリー・ヘイズは脱獄後の今も健在だが、ブラッド・デイヴィスは1985年にAIDSを発症し映画公開の12年後の1991年に41歳で他界している。
 劇中でも刑務所内の同性愛のシーンがあった。
ブラッド・デイヴィス自身、バイセクシュアルだったかどうかハッキリと公表はしていなかったようだが、ゴールデングローブ賞新人賞を受賞し、英国アカデミー賞にもノミネートされたほどの名誉に輝いた演技力が、のちにエイズに苦しみ、若くして散っていった現実はこの映画をより切なくさせてしまう。
挿入曲が印象的であったがジョヴァンニ・ジョルジオ・モロダー(Giovanni Giorgio Moroder)がアカデミー賞ゴールデングローブ賞の作曲賞を受賞している。
心臓の鼓動音も効果的だったが、トルコの乾いた空気に響くような曲が切なくて、そして美しかった。
坂本龍一がゴールデングローブ賞、LA映画批評家賞受賞を受賞したシェルタリング・スカイ』(The Sheltering Sky, 1991年) にどこか似ているとも感じたが『ミッドナイト・エクスプレス』の方が12年ほど前の公開である。
(『シェルタリング・スカイ』はサハラ砂漠、モロッコが舞台で内容も違うが旅先で起こった悲劇という部分は共通する。)
感想
アメリカではこの映画公開の43日後トルコとの囚人交換条例が締結されたそうですが、40年経った今でも世界中のどこかでで理不尽な逮捕や投獄はあとをたたず起こっているのも現状。
ビリー・ヘイズ自身もインタビューで言っていたように自分で蒔いた種が原因だったとしても、公平な裁判が行われていなかったことは事実で、またトルコの刑務所内の実態(扱い)が酷すぎます。
ただ、事件当時日本は「ソープランド」を「トルコ風呂」と呼んでいた時代。
(1984年、当時ジャーナリストだった都知事小池百合子の協力もあってソープランドと改名)
改名された頃はニュースなどでトルコの国を友好的に取り上げていて悪いイメージがなかったで、この改名のあとで映画を鑑賞した私個人としては脚本があまりに露骨にトルコを避難しすぎている感じがしました。
(事実を書かれた原作本は読んでないのでどれほど着色されたのかはわかりません。)
この映画ほど大それた事件は無いにしても、トルコに限らず海外のトラブルはよく聞く話で身近にも起こりうることです。
それは恐怖映画とは違うもっと近い恐怖であり、注意喚起を促される意味でも知っておいてよかったことであり、名作でした。
《現在のトルコ×米国問題
トルコ在住のアメリカ人アンドリュー・ブランソン牧師がクーデター未遂事件(反政府武装組織のクルド労働者党(PKK)を支援した罪)に関与した疑いで2016年10月に逮捕、21ヶ月収監されて、2018年7月25日に自宅軟禁処置に移されたものの未だ解決に至ってないどころか今後の雲行きが怪しい状況。
『ミッドナイトエクスプレス 』のような事態が再び起こらないよう最善の解決手段をトランプ政権に望むところです。
 
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